1月定期演奏会 素晴らしい『ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲』!
1月14日は大阪市中央公会堂での定期演奏会でした。
一曲目はモーツァルトのコジ・ファン・トュッテ序曲。コンサートマスターは何と普段ヴィオラ首席奏者の姜さん!私がベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のソロを弾くので、前半コンサートマスターを引き受けて下さいました。ヴァイオリンとヴィオラをコンサート内で持ち替えるのは大変だったと思いますが、皆の信頼の暑い姜さんのコンサートマスターはとても頼もしかったです。袖で聴いていましたが、ワクワクするような躍動感のある素敵な演奏でした!
そしていよいよベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。この日はとても乾燥していたせいで、リハーサル中にオーボエが割れたり、弦楽器の弦の巻きが止まらなくなったり、アクシデント続きだったのですが、私の楽器も出番直前に4弦中3弦も狂ってしまい…。1楽章は弦の不安定さに悩まされましたが、2楽章はガット弦の響きと管の柔らかい音色がベートーヴェンのメロディーの美しさを際立たせ、こんなにも優しくて清らかで美しいメロディーが他にあるだろうか、と感動で胸がいっぱいになりました。
この2楽章を演奏できて本当に幸せだと思いました。
3楽章は軽やかなロンド。でも出だしのテーマは「G線のみで弾くこと」とベートーヴェンの指示があり、弾くのは難しいけれど優雅さがプラスされます。
私はこの楽章のオーケストラが楽しくてとても好きです。そして、協奏曲にはソリストの技巧を存分に魅せるためのカデンツァが存在しますが、ベートーヴェンはこの曲をピアノ協奏曲に編曲した際、全てのカデンツァを書きました。沢山のヴァイオリニストがこの曲のためにカデンツァを作っているのですが、ベートーヴェンの意図をより理解するためにも、今回このピアノ版カデンツァをヴァイオリンにアレンジしたものを選びました。1楽章最後の長大なカデンツァは、なんとティンパニが演奏に加わるという面白い構成で作られているのですが、ティンパニの河野さんが本当に素晴らしくて、息ピッタリの演奏でした!お陰で本番もとっても楽しかったです。
後半はモーツァルトの交響曲『ハフナー』
演奏時間20分弱の、コンパクトですが軽やかで華やかな曲で、プレッシャーからの開放感と皆と一緒に演奏できる喜びで、前半の疲れも吹き飛ぶようでした。アンコールはモーツァルトのディベルティメントk334より『メヌエット』でした。
難しいクラシカル楽器で一緒に演奏してくれた演奏者の皆様、そして寒い中ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました!
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